Enjoy酒造り

雁木、錦乃誉の蔵元 八百新酒造から酒蔵の情報をお届けします。

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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その7~

酒造りの工程には、精米→洗米・浸漬→米を蒸す→麹づくり→酛(酒母)づくり→仕込み→醪(もろみ)管理→搾り→・・・・・・といろいろあります。それについては別の機会にお話しするとして、この日は「仕込み」を体験していただいた訳です。後はタンクの中の醪の品温コントロールをして最適な発酵を促します。
なんといっても仕込の完了は“ひと仕事終わった”と実感できる大きな節目の一つです。皆さんも安堵の表情を浮かべてらっしゃいます。
…が。それでは終わらせません。帰らせません!
名前を付けます


「さて、皆さん。今仕込み終えた醪は“雁木純米槽出あらばしり”のうちの1本になるのですが、およそ23~24日の発酵を経て出来上がるこのお酒は、今日ご参加いただいた皆さんのものです。皆さんだけに売っていただきます。」
「うんうんそのつもりじゃが。」
「で、今から直ぐここでこの1本に名前をつけましょう。全員一致で決まった名前をラベルにします!」と凄みます。
「ん?」参加者の皆さんにとってはサプライズだったのか、しばしの沈黙・・・皆さん腕組みをして考え始めます。
しばらくして、「そうじゃねえ。集合時間の時に昇る朝日が目に焼きついとるけえ、日の出とか、曙とか、あ、曙は負けてばっかりじゃけえいけんのう。とにかくご来光を表すエエ言葉がないじゃろうか?」
「わたしは、蒸米に触ることができて、酒造りが体験できて、ほんとに嬉しかったし、何か新しい事が始まりそうな気がするの。朝日が昇るみたいに。」
「わたしゃあ、始発に乗って岩国までくる間に真っ暗じゃった空が少づつ白んでいくんが忘れられんけえ“素晴らしい夜明け”みたいな名前がええのう。」
出てきます。出てきます。どうやらイメージに統一感があります。
「市川さんは何かありませんか?」
「僕は今日みなさんと一緒に作業できたのが本当に楽しい体験でしたし、貴重な出会いでした。“睦”というのと、“道しるべ”という言葉が頭に浮かびました。道しるべと縦に書いて、ラベルの下の方にMILESTONEと横書き。かつてローマ帝国が1マイルごとに置石を立てていったように僕たちも八百新さんも美味しい日本酒を広めるために一歩一歩進んでいけたらいいなあと思うんです。」
さすが!本物のお酒屋さんってここまで表現できるんですね。そして何と具体的。
希望に満ちたイメージに蔵が包まれていきます。もちろん参加者の皆さんも。でも、今一歩決め手になる言葉が浮かび上がりません。う~ん、ここが生みの苦しみ。
ご来光② photo by 幸せの祐ちゃん


光市の原田さんが膠着状態を解いてくれました。「ちょっと、発想をかえませんか?今日は何日でしたっけ」
「1月22日」
「雁木22…?」
「社長の誕生日は?」
「1月23日です。明日が誕生日です。どうもスミマセン」
「雁木23じゃあどっかにある名前みたいじゃないの(笑)」
「ところで参加者は全員で何人?」
「24人です。」
「雁木24…うん!ええんじゃない」
「24は漢字で二十四のほうがええんじゃないか?」
「そうじゃねえ」
「これでいこうやあ」
「賛成」「決まり!」
いやあいやあいやあ、なんとか決まりそうですよ。仕掛けたのいいけど決まらなかったら白けるだろうなあ、と内心ひやひやでした。
「それでは皆さん、この一本は『雁木二十四』と名付けます。よろしいですね!」
拍手拍手拍手・・・・・
名前の候補


『雁木二十四』の誕生です!  いい名前じゃないですか! みんなの心の中には今朝見た“ご来光”のイメージもこの名前に込められていると思います、きっと。

  1. 2006/02/12(日) 18:40:04|
  2. 『雁木二十四』誕生レポート
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その6~

仕込んだばかりの蒸米と底に溜まっている水麹を満遍なく混ぜ合わせるために櫂入れ(かいで攪拌)をします。押し込むよりも引き上げることがコツ。結構、力がいるんですよ。
櫂入れをする皆さんの楽しそうなこと
藤吉さん気をつけて!藤吉さん櫂入れ中

ナカシマさん櫂入れ中
ほんと、嬉しそう!ナカシマさん
いい感じじゃないですか、原田さん!原田さん櫂入れ中

                 あやかさん手伝ってあげたいなあ あやかさん櫂入れ中

き、決まりすぎです、前鶴さん前鶴さん櫂入れ中


参加者24人全員が櫂を入れ、もろみ(米と麹と水が混ざった状態)に魂を注入していただきました。
きっと皆さんの気持ちがいっぱいこもった良い酒になりますよ。後は私達がしっかり管理します!
  1. 2006/02/11(土) 23:53:00|
  2. 『雁木二十四』誕生レポート
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その5~

いよいよ仕込みです。
蒸米を布に包んで運び、スロープを登ってタンクに放り込みます。
こぼさないように慎重に、真剣な表情の山本さん蒸し米を運ぶ山本さん

スロープを上がる山田さん
よっしゃ!山田さん気合が入ります
大丈夫、成功です梶原さん梶原さん仕込み中

勝彦さん仕込中
勝彦さん、両足のスタンスバッチリです
仕込み終えて国居さん余裕の笑顔笑う国居さん

  1. 2006/02/11(土) 23:51:08|
  2. 『雁木二十四』誕生レポート
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その4~

八百新酒造は少量生産に徹しています。桶(タンク)1本に仕込む総米(使う米の総量)は全て1000kg以下です。大手のメーカーが鑑評会出品用の酒を造る時のみの仕込み量です。
蔵人体験参加者のみなさんと一緒に仕込むタンクの総米はジャスト1000kg。この日は三段仕込みの最終段階の留添で、仕込み量は380kg。米の品種は山口県産山田錦。
精米歩合は60%。
自然放冷Ⅱ

これをまずは自然放冷、掘り出した熱々状態の蒸米を放冷機である程度冷まし、それを竹のすのこに乗った布の上にとります。布の上で蒸米をひっくり返したり、かたまりをほぐしたりして、じっくりと適温まで冷ましながら仕込を待ちます。
この日の仕込んだ直後の目標品温は7℃。仕込むタンクには早朝に予め麹と水を加えています。この状態を水麹と呼びます。
水麹の温度は4.5℃。では仕込む蒸米の平均温度は何℃でしょう?
その答えは杜氏が知っています。
それと何枚もの布の上で冷めつつある蒸米の温度はそれぞれ皆違います。一枚の布の上に乗っている蒸米も位置によって違うわけですから、平均温度ってどうやってはじき出すのでしょう?
温度センサーを差し込むにも相当の本数が必要です。それぞれの布上の蒸米に手を突っ込み米を解しながら、隣の参加者と談笑しながらも杜氏はデータをインプットしていきます。・・・・・・・・・ 
・・・・・・・・よしっ仕込み開始! 
えっ今から?
・・・・・・・その日仕込み直後の品温はjust7℃でした。そう、杜氏の手の甲はCPU内臓の超高感度センサーなのです。杉本杜氏

普段の生活の中で蒸米に手を突っ込むことなんてみなさんありませんから、ふんわりして、一粒一粒サバケているお米の感触を楽しんでおられたようです。最初おっかな吃驚の緊張した表情がだんだん緩んでいきます。何か伝わるんだろうなあ。私もそうですもん。
女性の方が「手の平がすべすべに綺麗になるのねえ」とご感想。でょ、でも、毎日米を触り続けていると手指の油気がだんだん吸い取られていって仕込み期間中の途中からあかぎれに悩まれるんですよ毎年。
美容法もやりすぎにご用心。
蒸米の自然放冷


  1. 2006/02/07(火) 20:10:42|
  2. 『雁木二十四』誕生レポート
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その3~

蔵人は昔から蒸しあがった米で“ひねりもち”をつくります。蒸米を手で捏ねて餅にすることで、餅になり易いか、なり難いか、手の平に付着しやすいかどうか、出来上がった餅の感触から蒸米の弾力性や粘着性を体感し、米の水分含有量、表面の乾き具合を判断するのです。うちでは今、米を蒸す前日に行う洗米・浸漬の段階で洗米前の重量と洗米・浸漬(米を一定時間水に漬けること)後の重量を厳密に測定することにより水分含有量を管理していますが、データは時として嘘をつきます。何よりも目で見、鼻で嗅ぎ、手で触り、五感のすべてを動員して確認する。これは昔も今も変わらないはずです。
makingひねり餅

まずは杉本杜氏と私がデモンストレーション。
「さあ、みなさんもやってみて」と促しても、最初はお互いに目を見合わせていらっしゃいます。しばらくして勇気ある山口市は浅屋の奥様が「やらして」と、チャレンジャー第一号チャレンジャー第1号


一発で見事なひねりもちを作られました。その後は堰を切ったように我も我もとチャレンジャーに。みなさんもう夢中です。それに上手につくられるんですよねえ。こりゃ、蔵人熟練の技でも何でもなかったなあ。私は最初のうち餅にならなかったけどなあ。指導がよかったんだきっと、なんちゃって。 でも“ひねりもち”は形の整った餅をつくるのが目的ではなく、つくる過程の手の平の感触に意味があるんです…やっぱりいい訳じみていますか?
簡単じゃん


もち米でつくる従来のお餅と比べると、普通のお米と同じ“うる米”に属する酒米でつくるひねりもちは一日も経つとカチカチになってしまいます。ですから食べるならその日の内。これが美味しいんですよう。そこはかとない美味しさと言うか。亡くなった父はひねりもちが大好物でした。毎年第一号の仕込みの日には父の仏前に供えます。私もたまに焼いて食べます。これは蔵人のささやかな特権かもしれません。
この日酒蔵体験後、参加者の皆様には七輪で焼いて試食していただきました。
  1. 2006/02/06(月) 20:46:14|
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