
「こんにちは」と声がします。
8月8日の夕方、前日までの出張疲れを引きずってぼんやりしたまま振り返ると、
「ややややや、木村さんじゃないですか!」
目の前に木村敬さんがご夫婦で立っていらっしゃいます。
木村さんは総務省にお勤めで、今は鳥取県に出向中。休暇を利用して、鳥取から山陰路を山口県まで旅をされ、中国山脈を越え、錦川沿いを下って瀬戸内海に抜け、奥様のご実家の岡山まで山陽路を上る途中、錦帯橋に立ち寄られた時、「そういえばこの近くに八百新酒造があるはず」と、ふと思い立ってうちを訪ねてきてくださいました。
「よう思い出してくださいました
!」
あれは何年前だったか、飲み手の玄人集団として全国の蔵元に恐れられている(?…というか、首都圏デビューの登竜門的会として有名)東京の「多摩独酌会」に出させていただいた時でした。その月の定例会のテーマは『西の酒VS東の酒』。西の酒の代表として、東の代表・茨城県のRという酒とのシングルマッチのリングに上がったのでした。ずばり、「どっちが旨かったか」参加者が○×して、会の終了時に多数決の判定が下るという敗者には残酷なガチンコバトル。
結果はダブルスコアとまではいかないが、惜敗とは言えない敗退。
「お、俺はこの判定を認めん!東京の奴らあはどうかしちょる、ブツブツブツ…」と、腹では悔し紛れに毒づきながら、顔では笑って反省会に参加。(注、Rという酒はうちの酒とは全くタイプが違いますが、優れたとても美味しいお酒でした。誤解なきように…)
その席上、一人の紳士が
「僕は雁木さんが好きだなあ。米の旨味が酒にのっていて、やや強めの酸味がぐっと味を締めてくれる」と言うようなコメントであったか記憶は不確かですが、
「わ、味方がおった!この人は神様じゃ
!」と、目の前のその人の背後から後光が差しているではありませんか
!! その神様が木村さんでした。木村さんは多摩独酌会でも誰もが認める唎酒名人と皆さんが口を揃えて紹介してくださいました。
「やっぱ、東京の人は凄いのお」と、さっきまでの傷心と毒づきはどこへやら。現金にも私は立ち直り、コロッと宗旨替えしたのでした。 (単純!)
木村さんは今でもマイフェヴァリッツのひとつとして「雁木」をご愛飲くださっています。
頑張っていい酒造ります! 木村さんこれからもよろしくお願いします!
- 2006/08/13(日) 19:51:16|
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