
本郷村に入り最初に本郷商工会を尋ねました。島崎さんは手回しよく、商工会に入村の目的を伝え、朴(ほう)の木に行き当たる上で、その所在を知るしかるべき人物の紹介を依頼してくださっていました。
「ここからさらに山を登っていくと本谷という集落があって、そこに中田さんという林業家がいらっしゃいます。中田さんなら山の植物のことなら何でもご存知とおもいますよ。中田さんにはその旨伝えてありますから、今からご一緒しましょう。」と課長さんはとっても親切に、私達を先導してくださいました。

中田さんは、物静かな紳士でした。
なんとも言えないチャームが漂っており、「ダンディな人だなあ」というのが第一印象でした。
「ほうの葉を何に使うてんかね?」と尋ねられ、私が
「かくかくしかじか、●△◆$♪×○@&◆♪………」と答えると、
中田さんは「………?」という感じで、
さぞかし、変なやつじゃのお、と思われたに違いありません。
会った瞬間から島崎さんと中田さんの波長は合い、写真のとおり二人は意気投合。
それに引き換え初対面の中田さんと私の写真はシャイな距離感がありますねえ。
それでも、この一風変わった出会い以来、すっかり私は中田さん、とその奥様の百合子さん、そして本谷の自然の虜となり、本谷入りを繰り返すことになります。
月夜の晩に幻想的な山合の景色の中、山道でバーベキューをしたり、
湧水を沸かした、大槙で作った芳しいお風呂にいれていただいたり、・・・・・・・
ふるさとの自然・草木を知り尽くし、ふるさとをこよなく愛し、ふるさとに誇りをもつ中田さんご夫妻の山の中の生活に、中途半端な田舎者である私は「カッコいいなあ。リッチだなあ。」と憧憬をいだくようになっていったのです。
中田さんは水自慢です。
「まあ、うちの水を飲んでみんさい。」
お・い・し〜〜〜い
!!!敷地内までひっぱってきている水源地の裏山の湧水は、澄み切っています。やっぱり、山が森が水をつくるんだなあ、と実感。
ある時「うちの水で酒を造ってみんかね。」と勧められ、
「ここまで水を汲みに来るのは大変だけどなあ」と、ためらいが無くはありませんでしたが、「やってみたいです。」と、水質検査もクリアーし、うちの仕込水として使い始めたのです。
酒の味も変わりました。
おいしい水でしこむ酒は、おいしいのです!
- 2006/06/03(土) 17:56:52|
- 仕込水の水源地と中田さんのこと
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