Enjoy酒造り

雁木、錦乃誉の蔵元 八百新酒造から酒蔵の情報をお届けします。

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やったあ!荒川静香 金メダル!

2006.2.23荒川静香トリノ五輪フリースタイル

毎朝、麹室(こうじを育成する部屋)で“切返し”という作業を済ませた後、会所場と昔から呼んでいる休憩室で蔵人全員が朝食をとります。
6:40頃テレビをつけるとトリノオリンピック女子フィギアスケート・フリースタイルの生中継。荒川選手の演技はもう終わっていたので見ていませんがアナウンサーによると“銀”以上が確定だとか。今しもライバル・スルツカヤの緊張気味の演技に釘付けになっていることろ、終盤のジャンプでまさかの転倒。うっすら無念の涙を浮かべながらもすがすがしい表情で丁寧に観客に挨拶をするスルツカヤには、くやしいけど納得するところがあったのでしょうか…  
スルツカヤには悪いけど、会所場では「やったあ!」と歓声があがりました。
「荒川静香は目が釣りあがって恐かったけど、最近は表情がようなったのお」
「スタイルええしのお」
「オーラ放っとるよねえ」
「貫禄があるで。」
「それにしても日本の女子は凄いのお」
「よっしゃー、仕込みの準備じゃー!」

ショートプログラム、前日の練習の時から荒川静香選手にはなんだか達観した雰囲気がありましたよねえ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

フィギアスケートのフリースタイルを4分間演じきるには1500mを全力疾走するほどの体力の消耗があるそうです。
華麗さ、優雅さを支える並々ならぬ技術と体力。美しい演技となって花開くまでどれほど過酷な練習を積み重ねてきたことか…

秒単位の吸水調整を要する洗米

蒸米の精密かつ的確な水分含有量を実現するために長時間の緊張を要する洗米時における限定給水など、精密で妥協のない原料処理が土台にあってこそ、その後に続く麹づくりや醪管理などをこちらの意図に近づけることができます。
その末に、奥深い香りやふくらみあるバランスの取れた豊かな味わいとなって結実する日本酒。
こじつけではなく全て基礎力の充実があってこそだな、と改めて思いました。

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「女子フィギアで金メダルとったら全部取ったようなもんいのお」
と一同。
荒川静香さん、おめでとうございます!ありがとうございました!!
スポーツニュースが見たい!
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  1. 2006/02/24(金) 14:07:17|
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『雁木二十四』誕生!

ジャジャーン 1月22日に山口県内の特約店様を中心に14店24名の方に八百新酒造の酒蔵に集まっていただいて行なった、お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」で一緒に仕込んだ『雁木二十四』が商品になって誕生しました。昨日、出荷しましたので、参加特約店様の冷蔵ケースには、すでに並んでいるはずです。
雁木二十四 純米 無濾過 生原酒

雁木二十四 純米 無濾過 生原酒
*原料米:山田錦(山口県産) 
*精米歩合:60%

2月14日に搾って、2月16日にはもう瓶詰しましたので、まだ滓(おり=もろみの小さな固形分)がまだ残ったままで、やや霞がかっています。もぎたての果実のようにみずみずしく新鮮そのもの。それでいて新酒にしては甘味や酸味や含み香のバランスがとれていて新酒特有のとげとげしさは感じません。優しい味です。皆さんが力をあわせて「美味しいお酒になりますように」と、もろみに向かって囁きかけながら櫂をいれてくれたからでしょうか。我ながらうっとりしてしまいました。
…いいけませんいけません。自画自賛がはじまってしまいました。私の悪い癖です。評価は飲んでくださる方に委ねましょう。我に返らなくては。

雁木二四人衆

首に掛けてある写真は「Enjoy酒造り」当日、岡本先生に書いていただいた“書”を巻きつけたタンクを“雁木二十四人衆”が取り囲んで記念撮影したものです。
本当に楽しい体験でした。ご参加いただいたみなさん!是非、みなさんの体験を『雁木二十四』を飲んでくださる方にお伝えください!

あ、この「Enjoy酒造り」のイベントを通じて一番嬉しかったこと。
それは、わが八百新酒造のスタッフ(蔵人)が参加の皆様が蔵を後にされたのち、瞬く間に片づけを済ませ、現状復帰し、速やかに午後からの蔵作業にかかったことでした。

「わし?」わたしだけは静岡の市川さん、下松の国居さん、下関の梶原さんと懇親会の延長戦をやっちょりました。「エエじゃないか」

「誰もいけんちゃあゆうとらんいいねえ、社長」
  1. 2006/02/21(火) 20:44:10|
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その後~「雁木二十四」をトレース

今日現在(2/19)酒造りもいよいよ佳境に入ってまいりまして、仕込み、搾り、しぼりたての出荷、吟醸醪の管理、等々、何もかもが重なるんですこの時期は。さすがに蔵人達も疲労の色を隠せません。かく言う私も毎日更新をめざしていたブログも途絶えがち。
でもみんな今だよ。今を味わうんだよ。今こそEnjoy!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
で、お酒屋さんの皆様と一緒に仕込んだ『雁木二十四』はどうなったのでしょう?
それが実は2月14日に搾ったんです。出来上がったんです。
な、なんと、もろみ日数がジャスト24日 出来すぎたような話ですが本当です。
2月16日に、搾って間もないため滓(おり)がまだからんだ状態でちょっと霞がかった原酒を生のまま瓶詰しました。
岡本先生に書いていただいた“書”をそのまま縮小して作ったラベルを貼り終え、後は2月20日の出荷を待つのみです。あ、明日ですね。
では、仕込んでから搾るまでの『雁木二十四』をちょっとトレースしてみます。

仕込み翌日、棒櫂を入れる棒櫂入れ

4日目、保温のためタンクにマットを巻く4日目


5日目、かなり冷え込んできました。5日目

仕込み後8日目8日目

仕込み後9日目9日目

仕込み後16日目16日目

搾り機につなぐ中津くん搾り機につなぐ

雁木二十四のタンクから搾り機にもろみが入っていきます。雁木二十四のタンクと搾り機


さあ、どんな味になったでしょう?
私は知っていますよ。

乞うご期待!!
  1. 2006/02/19(日) 20:41:46|
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今日は暖かかったのですが

今年は雪が多ゆうございました雪の八百新酒造

  1. 2006/02/15(水) 20:56:46|
  2. 随想
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その8~

名前が決まって目出度し。目出度し。
本日はみなさん本当にお疲れ様でした。  という訳にはいきません。
まだ、まだ、あります。
なぜか、命名会議の間に仕込みの片付けを終えた蔵人たちが蔵の真ん中に畳を六枚敷き、その中央に一間四方の白布を貼り付けています。
「さて、お陰様でみなさんから『雁木二十四』という素晴らしい名前をいただきました。では、ここで書道家の岡本雅子先生をご紹介します。」
妙齢の美女、岡本雅子先生の登場です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
岡本さんは地元岩国で書道教室を主宰しています。
私の同級生が経営するアトリエSHAMPOOという名の美容室のロゴが墨書で書いてあり、前から私はずっと気になっていました。
「おい長谷川。お前の店のロゴ、ありゃエエのお。誰が書いたんかあ?」
「ありゃあ俺の後輩の女子が書いたんよ。五つ下じゃが、前から目をつけとったんじゃ。」
「お前、何に目をつけとったんか。ま、そりゃあええが、その人を紹介してくれんか。ラベルの字を書いてもらいたいんじゃが。」
「ええけど、お前が直接たのんじゃあいけんど。俺を通して頼まんにゃあ。」
はいはい。わかった。わかりました。そんなこんなで、一応、母校岩国高校の先輩後輩という立場を最大限盾に取り、先生はいつの間にかしょっちゅう私から「この字をこんな風に書いて欲しい」と、無理難題をふっかられることになったのです。先生いつも迷惑をかけてありがとうございます!
『雁木』をはじめ、ここ近年新しくお目見えする八百新酒造のお酒のラベルの字はほとんど先生にお願いしています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「では、先生。お願いします!」
「はい」と、先生。物静かに、しかし毅然として。

しばし黙考。岡本雅子が書く!①



一同、固唾を飲みます。岡本雅子が書く!②


筆が入った!書道家 岡本雅子が書く!③

張りつめた空気を切り裂くかの如く、
書道家 岡本雅子が書く!④


書道家 岡本雅子が書く!⑥

岡本雅子が書く!

書道家 岡本雅子が書く!⑩
最後に、自ら篆刻した落款を押します。

その間、どれくらいの時間がたったのでしょうか。時間が止まっていたような感覚です。
永遠の瞬間

一同、しばらく声が出ません。
かなりあって、湧き上がるように万雷の拍手がおこり、鳴り止みません。
一同、口々に賛嘆の声を上げ、誰もが感動しています。私はもちろんです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私は書に関しての造詣はなく、作品については好き嫌いでしかものが言えませんが、“書”はその場その時のものでしかありえないということだけは分かりました。形になって後々まで残るものですが、その場その時が形になって残っているのかな…、と。
今日仕込んだ『雁木二十四』もそうなんですね、きっと。


書道家 岡本雅子が書く!⑪

飛び散った墨に迸る気迫が見えます。
『雁木二十四』に岡本先生が魂を注入してくださいました。
後は私達の仕事。う~ん責任重大です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
このあと、全員が書き上がったばかりの『雁木二十四』を取り囲んで先生と一緒に記念撮影。

記念撮影①

そして、仕込んだタンクに『雁木二十四』と大書した布を巻きつけました。
これからおおよそ23日から24日の間、この『雁木二十四』に包まれて醪(もろみ)は酒へと育っていきます。

書道家 岡本雅子が書く!⑫

岡本雅子先生、本当にありがとうございました!
  1. 2006/02/12(日) 19:48:08|
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その7~

酒造りの工程には、精米→洗米・浸漬→米を蒸す→麹づくり→酛(酒母)づくり→仕込み→醪(もろみ)管理→搾り→・・・・・・といろいろあります。それについては別の機会にお話しするとして、この日は「仕込み」を体験していただいた訳です。後はタンクの中の醪の品温コントロールをして最適な発酵を促します。
なんといっても仕込の完了は“ひと仕事終わった”と実感できる大きな節目の一つです。皆さんも安堵の表情を浮かべてらっしゃいます。
…が。それでは終わらせません。帰らせません!
名前を付けます


「さて、皆さん。今仕込み終えた醪は“雁木純米槽出あらばしり”のうちの1本になるのですが、およそ23~24日の発酵を経て出来上がるこのお酒は、今日ご参加いただいた皆さんのものです。皆さんだけに売っていただきます。」
「うんうんそのつもりじゃが。」
「で、今から直ぐここでこの1本に名前をつけましょう。全員一致で決まった名前をラベルにします!」と凄みます。
「ん?」参加者の皆さんにとってはサプライズだったのか、しばしの沈黙・・・皆さん腕組みをして考え始めます。
しばらくして、「そうじゃねえ。集合時間の時に昇る朝日が目に焼きついとるけえ、日の出とか、曙とか、あ、曙は負けてばっかりじゃけえいけんのう。とにかくご来光を表すエエ言葉がないじゃろうか?」
「わたしは、蒸米に触ることができて、酒造りが体験できて、ほんとに嬉しかったし、何か新しい事が始まりそうな気がするの。朝日が昇るみたいに。」
「わたしゃあ、始発に乗って岩国までくる間に真っ暗じゃった空が少づつ白んでいくんが忘れられんけえ“素晴らしい夜明け”みたいな名前がええのう。」
出てきます。出てきます。どうやらイメージに統一感があります。
「市川さんは何かありませんか?」
「僕は今日みなさんと一緒に作業できたのが本当に楽しい体験でしたし、貴重な出会いでした。“睦”というのと、“道しるべ”という言葉が頭に浮かびました。道しるべと縦に書いて、ラベルの下の方にMILESTONEと横書き。かつてローマ帝国が1マイルごとに置石を立てていったように僕たちも八百新さんも美味しい日本酒を広めるために一歩一歩進んでいけたらいいなあと思うんです。」
さすが!本物のお酒屋さんってここまで表現できるんですね。そして何と具体的。
希望に満ちたイメージに蔵が包まれていきます。もちろん参加者の皆さんも。でも、今一歩決め手になる言葉が浮かび上がりません。う~ん、ここが生みの苦しみ。
ご来光② photo by 幸せの祐ちゃん


光市の原田さんが膠着状態を解いてくれました。「ちょっと、発想をかえませんか?今日は何日でしたっけ」
「1月22日」
「雁木22…?」
「社長の誕生日は?」
「1月23日です。明日が誕生日です。どうもスミマセン」
「雁木23じゃあどっかにある名前みたいじゃないの(笑)」
「ところで参加者は全員で何人?」
「24人です。」
「雁木24…うん!ええんじゃない」
「24は漢字で二十四のほうがええんじゃないか?」
「そうじゃねえ」
「これでいこうやあ」
「賛成」「決まり!」
いやあいやあいやあ、なんとか決まりそうですよ。仕掛けたのいいけど決まらなかったら白けるだろうなあ、と内心ひやひやでした。
「それでは皆さん、この一本は『雁木二十四』と名付けます。よろしいですね!」
拍手拍手拍手・・・・・
名前の候補


『雁木二十四』の誕生です!  いい名前じゃないですか! みんなの心の中には今朝見た“ご来光”のイメージもこの名前に込められていると思います、きっと。

  1. 2006/02/12(日) 18:40:04|
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その6~

仕込んだばかりの蒸米と底に溜まっている水麹を満遍なく混ぜ合わせるために櫂入れ(かいで攪拌)をします。押し込むよりも引き上げることがコツ。結構、力がいるんですよ。
櫂入れをする皆さんの楽しそうなこと
藤吉さん気をつけて!藤吉さん櫂入れ中

ナカシマさん櫂入れ中
ほんと、嬉しそう!ナカシマさん
いい感じじゃないですか、原田さん!原田さん櫂入れ中

                 あやかさん手伝ってあげたいなあ あやかさん櫂入れ中

き、決まりすぎです、前鶴さん前鶴さん櫂入れ中


参加者24人全員が櫂を入れ、もろみ(米と麹と水が混ざった状態)に魂を注入していただきました。
きっと皆さんの気持ちがいっぱいこもった良い酒になりますよ。後は私達がしっかり管理します!
  1. 2006/02/11(土) 23:53:00|
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その5~

いよいよ仕込みです。
蒸米を布に包んで運び、スロープを登ってタンクに放り込みます。
こぼさないように慎重に、真剣な表情の山本さん蒸し米を運ぶ山本さん

スロープを上がる山田さん
よっしゃ!山田さん気合が入ります
大丈夫、成功です梶原さん梶原さん仕込み中

勝彦さん仕込中
勝彦さん、両足のスタンスバッチリです
仕込み終えて国居さん余裕の笑顔笑う国居さん

  1. 2006/02/11(土) 23:51:08|
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朝しぼり 本日出荷!

事務の石川さんと朝しぼり

今日は“朝しぼり”出荷の日。
未明に搾りあがったばかりのお酒を即、瓶詰。その日のうちに出荷までしてしまう、従業員泣かせの超強行軍企画にして、将に“究極のしぼりたて”です。2月に特別純米、3月に純米大吟醸、それぞれ1日のみ毎年実施しています。山口県では当社が初めて試みて、すでに今年で9年目。完全に地元ではこの季節の風物詩として定着しました。毎年出荷を楽しみにしてくれているリピーターのみなさん、今年もおいし~い『朝しぼり』出来上がりましたよ~。

新しい酒林を吊るす川端さん(瓶詰担当)

この丸い杉の玉は、『酒林』と言って、その年初めて新酒を搾ったサインとしてその昔奈良の三輪神社で吊るされていたのを起源に、造り酒屋の風習として今に伝わるものです。出荷はまだしないまでも、もうすでに今期の新酒は何本か搾りあがっていますが、八百新酒造では2月の朝しぼりの日に新しい酒林を吊るし替えることにしています。
  1. 2006/02/09(木) 12:03:37|
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その4~

八百新酒造は少量生産に徹しています。桶(タンク)1本に仕込む総米(使う米の総量)は全て1000kg以下です。大手のメーカーが鑑評会出品用の酒を造る時のみの仕込み量です。
蔵人体験参加者のみなさんと一緒に仕込むタンクの総米はジャスト1000kg。この日は三段仕込みの最終段階の留添で、仕込み量は380kg。米の品種は山口県産山田錦。
精米歩合は60%。
自然放冷Ⅱ

これをまずは自然放冷、掘り出した熱々状態の蒸米を放冷機である程度冷まし、それを竹のすのこに乗った布の上にとります。布の上で蒸米をひっくり返したり、かたまりをほぐしたりして、じっくりと適温まで冷ましながら仕込を待ちます。
この日の仕込んだ直後の目標品温は7℃。仕込むタンクには早朝に予め麹と水を加えています。この状態を水麹と呼びます。
水麹の温度は4.5℃。では仕込む蒸米の平均温度は何℃でしょう?
その答えは杜氏が知っています。
それと何枚もの布の上で冷めつつある蒸米の温度はそれぞれ皆違います。一枚の布の上に乗っている蒸米も位置によって違うわけですから、平均温度ってどうやってはじき出すのでしょう?
温度センサーを差し込むにも相当の本数が必要です。それぞれの布上の蒸米に手を突っ込み米を解しながら、隣の参加者と談笑しながらも杜氏はデータをインプットしていきます。・・・・・・・・・ 
・・・・・・・・よしっ仕込み開始! 
えっ今から?
・・・・・・・その日仕込み直後の品温はjust7℃でした。そう、杜氏の手の甲はCPU内臓の超高感度センサーなのです。杉本杜氏

普段の生活の中で蒸米に手を突っ込むことなんてみなさんありませんから、ふんわりして、一粒一粒サバケているお米の感触を楽しんでおられたようです。最初おっかな吃驚の緊張した表情がだんだん緩んでいきます。何か伝わるんだろうなあ。私もそうですもん。
女性の方が「手の平がすべすべに綺麗になるのねえ」とご感想。でょ、でも、毎日米を触り続けていると手指の油気がだんだん吸い取られていって仕込み期間中の途中からあかぎれに悩まれるんですよ毎年。
美容法もやりすぎにご用心。
蒸米の自然放冷


  1. 2006/02/07(火) 20:10:42|
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その3~

蔵人は昔から蒸しあがった米で“ひねりもち”をつくります。蒸米を手で捏ねて餅にすることで、餅になり易いか、なり難いか、手の平に付着しやすいかどうか、出来上がった餅の感触から蒸米の弾力性や粘着性を体感し、米の水分含有量、表面の乾き具合を判断するのです。うちでは今、米を蒸す前日に行う洗米・浸漬の段階で洗米前の重量と洗米・浸漬(米を一定時間水に漬けること)後の重量を厳密に測定することにより水分含有量を管理していますが、データは時として嘘をつきます。何よりも目で見、鼻で嗅ぎ、手で触り、五感のすべてを動員して確認する。これは昔も今も変わらないはずです。
makingひねり餅

まずは杉本杜氏と私がデモンストレーション。
「さあ、みなさんもやってみて」と促しても、最初はお互いに目を見合わせていらっしゃいます。しばらくして勇気ある山口市は浅屋の奥様が「やらして」と、チャレンジャー第一号チャレンジャー第1号


一発で見事なひねりもちを作られました。その後は堰を切ったように我も我もとチャレンジャーに。みなさんもう夢中です。それに上手につくられるんですよねえ。こりゃ、蔵人熟練の技でも何でもなかったなあ。私は最初のうち餅にならなかったけどなあ。指導がよかったんだきっと、なんちゃって。 でも“ひねりもち”は形の整った餅をつくるのが目的ではなく、つくる過程の手の平の感触に意味があるんです…やっぱりいい訳じみていますか?
簡単じゃん


もち米でつくる従来のお餅と比べると、普通のお米と同じ“うる米”に属する酒米でつくるひねりもちは一日も経つとカチカチになってしまいます。ですから食べるならその日の内。これが美味しいんですよう。そこはかとない美味しさと言うか。亡くなった父はひねりもちが大好物でした。毎年第一号の仕込みの日には父の仏前に供えます。私もたまに焼いて食べます。これは蔵人のささやかな特権かもしれません。
この日酒蔵体験後、参加者の皆様には七輪で焼いて試食していただきました。
  1. 2006/02/06(月) 20:46:14|
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その2~

釜場から湯気があがります。釜場から湯気があがります。

釜場に入った参加者のみなさん

周南市の中嶋兄妹おちゃめです。

恵太が担ぐ


まずは麹用の蒸米の引き込み。時間との勝負の面もあるので蔵人だけで行います。
麹米用の米は少量なのでスコップを使わず、“かすり”という柄と取っ手の付いた竹製の道具で蒸米を甑(こしき)から掘り出し、“ため”で受けます。
多数のギャラリーの前で作業することは滅多と無いので、蔵人の表情はいささか緊張気味。でも気合入っています。

杉本杜氏が布に受ける


ためを担いで蒸米を竹のすのこのに敷いた布の上に移します。
この後、米を適温まで冷まし、二階にある麹室(こうじむろ)に引き込み、布に包んで、次に行う種きり(種麹散布)まで保温します。

  1. 2006/02/05(日) 18:47:29|
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お酒屋さんの蔵人体験「Enjoy酒造り」~その1~

ご来光 photo by 幸せのゆうちゃん

1月22日 お取引先のお酒屋さんの有志の方に蔵までお集まりいただき私達と一緒に早朝から蔵人体験をしていただきました。私達の酒造りの一端をご披露し協同作業を通じて蔵の雰囲気やら、私達の思いやらを感じ取っていただき愛飲家の皆様に伝えていたこうとスタッフが企画しました。集合時間が米が蒸しあがる前の7:30なので山口県内の特約店様のみにお声掛けしたのですが、この企画を聞きつけた東京のUさんをはじめする5名の方、静岡からも銘酒市川の幸せのゆうちゃんまでもが泊りがけでご参加くださいました。県内の何人かの方も泊りがけ。有難いかぎりです。その朝は快晴。蔵の前を流れる錦川の対岸から登る見事なご来光を拝むことができました。総勢24名の参加者が集まりました。幸先の良いスタートです。

蔵人体験企画『Enjoy酒造り』会場レイアウト


当日の体験メニューは
①蒸しあがった米を麹室に引込む。(これは蔵人のみのデモンストレーション)
②ひねりもちづくり
③仕込む前の蒸米の自然放冷
④留添(三段仕込みの最終段階)の仕込み
⑤櫂入れタンクに予め仕込んである水麹と蒸米を攪拌する)
の作業です。

安全祈願


松尾様(酒造りの神様)や八百新のご神体が祀ってある神棚の前でこの日の安全を祈願して全員で拝礼。
  1. 2006/02/04(土) 18:48:13|
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